「切らないリフトアップ」として知られるHIFU(ハイフ)は、高密度の超音波を肌の深層に照射し、たるみやシワを改善する美容施術です。メスや針を使わないためダウンタイムが短く、手軽にリフトアップ効果を得られることから、幅広い世代に人気があります。
一方で、エステサロンでのハイフ施術が社会問題となり、厚生労働省の通達により医師以外によるハイフ施術は医師法違反であることが明確化されました。安全に施術を受けるためには、医療機関での「医療ハイフ」を選ぶことが必須です。
この記事では、医療ハイフの仕組みや効果、料金相場、ダウンタイム、エステハイフとの違いについて詳しく解説します。

HIFU(ハイフ)の仕組み
HIFUは「High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)」の略称です。虫眼鏡で太陽光を一点に集めるように、超音波エネルギーを肌の奥にあるSMAS筋膜層(表在性筋膜)に集中して照射します。
この熱エネルギーにより、SMAS筋膜が収縮してたるみが引き上げられると同時に、ダメージを受けた組織の修復過程でコラーゲンの生成が促進されるため、肌のハリや弾力もアップします。
照射の深さは、カートリッジ(ハンドピース)を変えることで調整が可能です。一般的に、1.5mm・3.0mm・4.5mmの3段階があり、浅い層は肌のキメやハリ、深い層はリフトアップにアプローチします。
医療ハイフで期待できる効果
たるみ改善・リフトアップ
SMAS筋膜に直接アプローチするため、頬やフェイスライン、あご下のたるみを引き上げる効果が期待できます。施術後1〜3か月かけて徐々にリフトアップ効果が現れるのが特徴です。
小顔効果
フェイスラインが引き締まることで、顔全体のシルエットがすっきりし、小顔に見える効果があります。二重あごの改善にも効果的です。
肌のハリ・ツヤの改善
コラーゲン生成が促されることで、肌のハリやツヤがアップします。毛穴の引き締めや小ジワの改善を実感する方も多いです。
目元のたるみ改善
目元専用のカートリッジを使用することで、まぶたのたるみや目の下のしわにもアプローチできます。ただし、眼球周辺への照射は高度な技術が求められるため、経験豊富な医師に施術してもらうことが重要です。
医療ハイフの効果は施術直後よりも、1〜3か月後に最も実感しやすいです。コラーゲンが新たに生成されるまでに時間がかかるため、「施術後すぐには変化がわかりにくい」と感じても、焦らず経過を見守りましょう。
医療ハイフの料金相場
医療ハイフの料金は、照射する部位や使用する機器、クリニックによって大きく異なります。一般的な目安は以下のとおりです。
- 顔全体:50,000〜200,000円程度
- 顔全体+あご下:80,000〜250,000円程度
- 目元のみ:20,000〜50,000円程度
- あご下のみ:20,000〜60,000円程度
初回限定で20,000〜30,000円台のお試し価格を設定しているクリニックもあります。複数回コースを契約すると1回あたりの料金が割安になるプランも多いので、継続を検討している方はコース料金も確認してみてください。
代表的な医療ハイフ機器
クリニックで使用されているハイフ機器にはさまざまな種類があります。代表的なものを紹介します。
- ウルセラ:FDA(米国食品医薬品局)で唯一「リフトアップ」の効果が認められた機器です。効果の持続期間が長い一方、照射時の痛みがやや強い傾向があります(参考:銀座よしえクリニック 医療ハイフの効果と違い)
- ウルトラフォーマーIII:韓国製の機器で、照射スピードが速く痛みが少ないのが特徴です。コストパフォーマンスに優れ、多くのクリニックで採用されています
- ダブロゴールド:均一な照射が可能で、ムラの少ない仕上がりが期待できます。痛みも比較的少ない機器です
- ソノクイーン:目元への照射に対応した専用カートリッジがあり、目周りのたるみケアに強みがあります

医療ハイフのダウンタイム
医療ハイフのダウンタイムは非常に短く、施術直後からメイクが可能なクリニックがほとんどです。ただし、以下のような症状が出ることがあります。
施術直後〜数日
- 赤みやほてり(数時間〜1日程度で落ち着くことが多い)
- 軽いむくみ
- 照射部位のチクチク感
1週間〜2週間
- 筋肉痛のような鈍い痛み(触ると感じる程度)
- まれに軽い内出血
日常生活に支障が出るほどの症状が出ることはほとんどなく、施術当日から普段どおりの生活を送れる方がほとんどです。ただし、施術後1か月程度は肌が乾燥しやすい状態になるため、保湿ケアをしっかり行い、紫外線対策も徹底してください。
エステハイフと医療ハイフの違い
以前はエステサロンでもハイフ施術が提供されていましたが、やけどや神経損傷などの健康被害が相次ぎ、消費者庁や厚生労働省が注意喚起を行いました。その結果、医師免許を持たない者によるハイフ施術は医師法違反として取り締まりの対象となっています。
医療ハイフとエステハイフの主な違いは以下のとおりです。
- 出力:医療ハイフは高出力で深い層にアプローチできるのに対し、エステハイフは出力が制限されるため効果も限定的
- 安全性:医療機関では医師が肌状態を診断した上で施術するため、トラブル時にも適切な対応が可能
- 効果の持続:医療ハイフは半年〜1年程度の持続が期待できる
現在もエステハイフの施術を行っているサロンが存在する可能性がありますが、法令違反にあたるため利用は避けてください。万が一やけどや神経損傷などのトラブルが起きても、エステサロンでは適切な医療処置を受けることができません(参考:水の森美容クリニック ハイフの正しい知識)。
医療ハイフの効果を高めるために
施術後のスキンケア
ハイフ照射後は肌のバリア機能が一時的に低下するため、低刺激の保湿剤で丁寧にケアしましょう。紫外線は肌へのダメージを増大させるため、日焼け止めの使用は必須です。
定期的な施術
医療ハイフの効果は半年〜1年程度で徐々に薄れていきます。半年に1回のペースで施術を繰り返すことで、コラーゲンの生成が継続的に促進され、より安定した効果を維持できます。
他の施術との組み合わせ
糸リフトやヒアルロン酸注入と組み合わせることで、より高いリフトアップ効果が期待できます。ハイフで全体を底上げし、糸リフトやヒアルロン酸でピンポイントに引き上げるという組み合わせが効果的です。ただし、施術の順番や間隔については医師の指示に従いましょう。
医療ハイフに関するQ&A
Q. 医療ハイフは痛い?
A. 機器の種類や照射する部位、出力によって痛みの感じ方は異なります。骨に近い部位(あご下やフェイスラインなど)は、骨に響くような痛みを感じやすいです。ウルセラは痛みが強い傾向がありますが、ウルトラフォーマーなどの新しい機器は比較的痛みが抑えられています。痛みが心配な方は、麻酔クリームを使用してもらえるクリニックを選ぶと安心です。
Q. 医療ハイフの施術頻度は?
A. 一般的には半年〜1年に1回のペースが推奨されています。効果のピークは施術後1〜3か月で、その後徐々に戻っていきます。効果が薄れてきたと感じたタイミングで次の施術を受けるのがおすすめです。
Q. 医療ハイフを受けられない人は?
A. 妊娠中・授乳中の方、施術部位に金属プレートやインプラントが入っている方、ケロイド体質の方、重度の皮膚疾患がある方は施術を受けられない場合があります。持病のある方は必ずカウンセリング時に申告してください。
Q. ハイフで脂肪が減ることはある?
A. 脂肪層への照射が可能な機器を使用した場合、脂肪細胞が破壊されて顔痩せ効果が得られるケースもあります。ただし、もともと脂肪が少ない方が過度に照射を受けると、逆にこけた印象になる可能性があるため、医師と相談した上で適切な照射プランを決めましょう。
Q. 医療ハイフと糸リフトはどちらがおすすめ?
A. たるみの程度が軽い場合や、ダウンタイムを極力避けたい方には医療ハイフが向いています。一方、より強い引き上げ効果を求める方や、即効性を重視する方には糸リフトのほうが適しています。両方を組み合わせる方もいますので、カウンセリングで自分に合った施術を提案してもらいましょう(参考:TCB東京中央美容外科 リフトアップ施術の比較)。
まとめ
医療ハイフは、メスや針を使わずにたるみを改善できる手軽なリフトアップ施術です。ダウンタイムが非常に短く、施術当日からメイクが可能なため、忙しい方にも取り入れやすい美容医療です。
料金は顔全体で50,000〜200,000円程度が相場で、半年〜1年に1回のペースで受けることで効果を維持できます。安全に施術を受けるためには、必ず医療機関で医師の指導のもと施術を受けてください。
まずは気になるクリニックでカウンセリングを受けて、自分の肌状態に合った照射プランを提案してもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。

